災害報道について

昨日、台風による洪水被害でグループホーム入所者が犠牲になった岩手県岩泉町に関するラジオ放送を聞いた。

現地からのアナウンサーや生の声をメディアで拡散し、支援を促し風化を防いでいただく報道は本当に有難い。でも現地の声で「マスコミ各社の車両が何台も連なって路駐していて邪魔。復旧作業や現地住民の行動妨げている」というものがあった。ラジオ局レポーターは反省していたが、同じようなことは少なくとも5年前の津波でも言われていたし、災害の度に多かれ少なかれ発生しているのじゃないだろうか、と思う。

 

とりあえず、放送局各位には次のようなことをお願いしたい。

 

・複数局による別々の取材を共同にできないか?自由競争で各局が積極的に取材し情報を集める、という考え方はわかる。しかし、まともに通行できない現地の道路はさらに混雑、役場や取材対象になりやすい機関は取材対応に追われ、現地住民は衣食住さえ満たされない状況なのに多くの人が来たらどうなるか… 少し考えればわかること。

 

・実は他局どころか、同一の系列局の取材も別々に来たりする。某社は、東京本局、仙台支局、盛岡支局、沿岸支局と別々だった。それらがトッカエヒッカエ来られ、別々に情報収集し、画像等の提供を求めてくる。それくらい、局内で共有してください。放送局の大量のデータベースから画像を探すより現地でもらった方が楽でしょうけど、現地にかける負担を最小限に抑えるという配慮もお願いします。

 

・報道ではないが、研究機関も同様。同一大学に複数の研究機関があり、それぞれ独自で行動しているのはわかりますが、上記と同じです。どうしても別の取材が必要な場合はともかく、せめて複数機関で情報を共有し、現地の負担を減らしてください。

 

・ある程度事前にネット等でリサーチしてください。いちいち1から説明させられたら、現地人の時間を奪うことになり、復旧に支障をきたします。

 

・慰霊祭等、参加者が喪服を着ている場で、TシャツやGパン…失礼だと思いませんか?それで放送時にアナウンサーが「慎んでご冥福をお祈りします」と言っても、説得力がありません。

 

以上です。

報道機関には本当に感謝していますが、上記のようなことを多くの被災者の方が感じています。ご配慮のほど願いたいものです。